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Boot Camp: The Last Day
朝6時に起きて、朝食、シャワー、ストレッチを済ませ、大きめのサングラスをかけて家を出た。
8時半の屋外は、すでに日差しが強くて、日傘が必要だった。アメリカで、日傘をさす人は、まずいない。一時期、皮膚ガンの増加がマスコミに取りざたされた時は、道行く人に、よく声をかけられたけれど。皆んな、私の日傘を褒めてくれるのに、この習慣が広まった風でもなかった。
学校に着くと、ロビーに人だかりがあって、その中のひとりが、私に笑顔を向けてくれた。
「Hi! 今日で3日目ね。体調はどう?」
「毎日、強くなっていく気がするわ」と、私は答えた。
「本当ね。私も、そう思う。今日も、バレエだけ?」
「はい。私は、それ以上は無理だと思うから。あなたは?」
私はレッスン中に、何度か彼女と微笑み合ったのを、思い出していた。年齢は、私と同じくらいか、もしくは少し上かも知れない。金髪で、ちょうど良く痩せていて、自信に満ち溢れている。
「私は、今日も一日中、ここに居るわ」と、彼女は言った。私は敬意を込めて微笑み、その場を離れた。
スタジオBに入ると、さっきの女性は、中央のバーに席を取っていた。ニューヨーク組と、親しげに話し込んでいる。私はいつもの場所に落ち着いて、カバンの中身を整理した。
ピアニストがリストの曲を弾き始めた。
レッスンの5分前。 私はメロディーに合わせて、ストレッチに入った。
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